最近テレビを見ていると「働き方改革」がどうのこうのって、国会で議論されている様子が放送されるのをよく目にしましたよね。
何となくよく聞く言葉ではありますが、働き方改革の本質って何なんでしょう?
残業代ではもう稼げなくなる
一言でいえば「正社員の数を増やす」という国のプロジェクトです。内容としては、今まで正社員が残業でこなしていた仕事をなくして、非正規の社員でまかなっていた仕事を「すべて正社員の仕事」として対応していきなさい、ということです。そのためにこれから様々な改革をしていきますよ~ということを言っているわけです。
ちょっとわかりにくいですかね?
働き方改革の最終目的は、会社が人を雇う際にかかる人件費を減らすことではなく、「きちんと定時だけで働く正社員を増やす」ことです。ということは、普段正社員3人ないしは4人が残業してこなしていた仕事を1人の正社員を雇うことで補う、ことになりますので企業が全体として支払う人件費は今後増加していくと思います。
すると、今まで残業をして得られていた「残業代」というのものは今後認められなくなる可能性が出てきます(各企業の方針はあるでしょうが、、)。そうなったときに、仮に収入を増やす目的でもうちょっと残業したいと考えたところで、それが許可されることは少なくなるでしょう。
つまり、働き方改革が進んでいくと、「残業をして稼ぐ」という選択肢はなくなると考えた方がいいわけですね。僕が会社員として働いていた頃にも、同じ職場には残業代目当てにせっせと仕事しているフリをしている正社員はけっこういました(笑)どちらかというと僕自身は無駄な残業はしたくない派、でしたけどね、、(^^;
残業をするときに発生する時給は一般的には通常勤務時間の時給にくらべやや割高になります。月収30万円程度の人の場合ですと、だいだい2500円ほどが残業時給です。例えば、毎日定時時間外の残業を1時間続けて、月に20日働くと、それだけで2500円×20日で50000円の追加収入がもらえたわけですね。これが3時間だとすれば、それだけで150000円もの残業代が手に入っていたということになりますが、これからはそうもいかなくなります。
残業代がなくなった時のことを想定する
もし残業代を頼りにしていた人たちは、残業代がなくなったときの収入がいくらなのかをきちんと計算しておきましょう。
全産業の統計的な平均では、正社員1人当たり月の残業は16時間とされています。残業代に換算すればおよそ40000円くらい。今後働き方改革が進んでいくと、この40000円という残業代がまるまるなくなってしまう、と理解しておく必要があります。
これを読んで「ドキッ」とした人は、いますぐ給与明細で自分が月々もらっている残業代をチェックしておくことをおすすめします。その金額が全部なくなる状況を考えてみてください。
まず考えるべきなのは、その残業代がなくなった時点で、月々の生活がきちんと成り立つのか?今日明日がどうかではなく、1年後、5年後、10年後と長い目で考えた時、好きな人と結婚して、子どもが生まれ、マイホームを買い、10年に1度は車を買い替えたい・・・なんて願望が無理なく叶えられるのかどうかの見通しを立てておきましょうということです。
そして、会社側として、残業代を補填できるような生活水準を下げずに済むような給料を増やす仕組みを用意してくれているのか?にも着目しておく必要があります。例えば、自社株の持ち株会などもその一種ですよね。会社員時代僕はやりませんでしたが(笑)
人生を見つめ直すなら今!3つのキャリア
残業代という手軽に稼ぐ手段を失う可能性が高い今、だからこそ生活水準を下げないためにも、「手段」を各自考えて行く必要があります。まさに人生のキャリアを考えて行きましょう。
選択肢は色々ありますし、人によっても考え方や実現方法もかなり異なる部分だとは思いますが、大きく考えられるキャリアとしては以下の3つだと思います。
1.会社員としてのキャリアを考え直す
これは簡単にいうと、残業代に頼らずとも高い収入を得られる会社を選ぶということです。もしも、今の会社の給与水準が高く、今後も出世をしていく見込みがあってそのまま働き続ける方が明らかなメリットがある場合はそこに居続けられるようにすることがキャリアの選択になります。
逆に、今の会社が将来的に高い収入を稼げない会社だとすると、その業界や業種、会社を取り巻く環境をもう一度見つめ直すことが必要だと思います。単にその会社だけが給料が安いという会社そのものに原因がある場合は、同業他社へ転職するのも手でしょうし、またはその業界そのものの将来性がなく低迷中、あるいは低迷していくことがわかっているのだとすれば、まったくの他業界へ転職を考えることも1つの方法です。
2.自己投資型で収入を増やす
会社で働いて得られる収入に不安があるのでしたら、自分で稼げる手段を探す選択肢というのも有効な方法です。僕がこのブログで推薦している副業もこの範疇に入ります。あるいは特定の会社に勤務せず、僕のようにフリーランスとして働くという選択肢もここに含まれます。
3.資産形成型で収入の基盤を作る
この方法はそもそも働いて時給換算で収入を得るという考え方ではありません。収入を生んでくれる「資産」に対して投資し、不労収入を確立していくことも重要な稼ぎ方の一つになります。僕がFXで収入を得ているのも、この働かずとも勝手に収入をもたらしてくれる仕組みがほしかったからですね。
金融資産や不動産に限らず、最近では資産が多い人は個人レベルで会社を買収するなんていう選択肢も出てきています。ただこれは一般的には難易度が高すぎますし、独学で実践するにはあまりにハードルが高いと言わざるを得ません。
もし今後会社から残業時間(残業代)を減らされて、生活が大変になりそうだと思うのでしたら、対策は早めにしておくことをおすすめします。収入がさらに減ることがあっても、今のままだと増えることはありません。自分の身を守れるのは自分だけ!家族がいるのならなおさら、、ということを考える良い機会かもしれません。